第1回ビセイブツオリンピック開催!種目はエタノール分解
さてさて、私たちが進めている「新聞紙からバイオエタノールをつくる」研究を引き続き紹介していきます。新聞は、多くの情報を皆様へお伝えする重要な役割をもっている一方、その原料は紙であり、毎日大量の資源を消費しているのも事実です。その新聞紙が、車の燃料として再利用することが可能だとしたらどうでしょうか!ステキなお話ではありますが、そう簡単にはいきません。実現するには地道な研究が必要なんです。
新聞紙からバイオエタノールをつくる方法をとても単純に説明すると
(1)新聞紙(セルロース=食物繊維)を糖に分解する
(2)糖を発酵させエタノールをつくる
なんと単純明快!
ですが、この時点で問題点がいくつか出てきます。
まず、セルロース繊維をどのように分解するか?いくつかの方法があるのですが、私たちは誰にでも扱うことができ、自然に優しい分解方法を探しました。そこでたどり着いたのが土の中にある「微生物」による分解です。
この「微生物」の探し方は「かちコミ/エコ」の第1話を参照してください。
そこで、今日はこの大量にサンプリングした「微生物」から優秀な分解能力を持ったものをどのように選出するのかお話したいと思います。
4年に一度世界中が注目するスポーツの祭典「オリンピック」。世界中の国々から各種目のトップクラスのアスリートが集い、お互いの力を最大限に発揮し記録に挑みます。例えるなら、より分解能力の高い個体を発見するため、数億個の微生物の能力を比較する「微生物オリンピック」を、私たちは実施したんです!
2007年6月1日、帯広畜産大学の研究室でそれは始まりました。6.5億個の微生物たちが分解能力を競い合います。実際には、1系統単位の微生物にセルロースを分解させ、その能力を比較するのですが、さあこの競技会いったい何回行われたのでしょうか?なんと約1年半の期間をかけ延べ1万回!途方もない回数。まずは予選で6.5億個の微生物たちを457個へ、続いて準決勝をつい最近実施して、セルロース分解能力が高い上位10個のファイナリスト微生物を決定!
「オリンピック」という華やかな例えを使いましたが、実際は地道な作業の連続。大変申し訳ないことに、当方は一度フラスコを洗いに行ったのみ。研究に参加いただいた皆様大変お疲れ様でした。
さて、優秀な微生物の選出には成功しましたが、もちろんこの後もまだまだ研究は続きますよ~。
つづく













