~これまでのあらすじ~
新聞紙からバイオエタノールを作るために、まず我々は新聞紙を分解できる微生物を求め山中に入った。そして元気な微生物がたくさん住んでいそうな肥沃な土を採取し、帰路に着くのであった。(『第1話 探索』はこちら)
第1話の山中の話から一転、第2話は研究室での話である。
第2話 めぐり遭い

地球上には星の数をはるかに超える微生物が住んでいる。
わずか1gの土の中には数百万~数十億個の微生物がいると言われている。
また、微生物と単に言っても、
その種類の数は未知数と表されるくらいに多い。
そんな中から今回は、
新聞紙を分解できる微生物を1つ1つ分離する。

微生物を土の中から分離する方法は口で言うと簡単だが、実際には地道な作業の積み重ねである。
それは希釈平板法という方法を使う。
土1gを水に懸濁し、これを薄めていくことで微生物の数を
1億(推定)→1000万→100万→10万→1万→1000→100個のように濃度を調整していく(下図参照)。
そしてこの濃度が薄まったものを、
プレート上の培地(微生物の成育に必要な栄養が入ったもの)の上に塗り、培養するのである。↓イメージ

すると↓な感じに微生物の塊(コロニー)が、1つ1つ点々と目に見える形で現れる。


この状態では、まだいろんな種類の微生物がまだ混在しているので、
これらを一つ一つに分けて培養する。
すると↓な感じになる。

一連の作業を繰り返すこと数百回、
計算上、数億~数百億個の中から、最終的にわずか500個程度を得た。
この微生物たちとのめぐり遭いは運命なのか、それとも・・・。
この過程に費やした期間は約1年。
だが、積み重ねたのは年月だけではない。
シャーレ(プレート)の山、山、山。

使用したシャーレの枚数は約1万枚。
これを仮に縦に積み重ねたとしよう。
そうすると高さはなんと135mにまで達する。
これはかの有名なクフ王のピラミッドの高さに匹敵するのだ!!!

(写真:ピラミッドの風景写真より)
・・・
バイオエタノールへの道はまだまだ続く。
次回へとつづく













